日本水産学会誌
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オキシダント海水およびポビドンヨード剤がヒラメParalichthys olivaceus 卵のふ化率に及ぼす影響
太田 健吾有瀧 真人渡辺 研一
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2008 年 74 巻 4 号 p. 653-659

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抄録

オキシダント海水およびポビドンヨード剤が,ヒラメ卵のふ化率に及ぼす影響を調査した。5 月と 6 月に採卵した桑実期の受精卵を,オキシダント濃度 0.1~1.0 mg/L または有効ヨウ素濃度 25~75 mg/L の海水に,1~15 分浸漬した。6 月の卵では,5 月の卵と比較して薬剤濃度が同じでも,短時間の浸漬でふ化率が低下し,産卵時期によって異なることが示唆された。対照区のふ化率と有意差が認められない安全な浸漬条件はオキシダント濃度 0.5 mg/L で 5 分,有効ヨウ素濃度 50 mg/L で 15 分と考えられる。

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© 2008 公益社団法人 日本水産学会
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