日本水産学会誌
Online ISSN : 1349-998X
Print ISSN : 0021-5392
ISSN-L : 0021-5392
報文
瀬戸内海に漂流漂着するカキ養殖用パイプ類の実態
藤枝 繁
著者情報
ジャーナル フリー

2011 年 77 巻 1 号 p. 23-30

詳細
抄録

瀬戸内海で大量に使用されているカキ養殖用プラスチック製パイプ類の漂流漂着実態を明らかにすることを目的に,瀬戸内海全域を対象に海岸での回収調査および海面での目視調査を実施した。海岸における平均漂着密度は,採苗連に使用されるまめ管が最も高く 7.5 個/m2,続いて広島県の垂下連で収穫時に発生する損傷パイプ 4.5 個/m2,同垂下連で使用されるパイプ 2.9 個/m2 であった。まめ管,パイプおよび損傷パイプの発見率(漂着密度 0.1 個/m2 以上の調査海岸数の割合)は,広島県から西方の海域で高かったが,まめ管は東部海域にも広く漂着していた。

著者関連情報
© 2011 公益社団法人 日本水産学会
前の記事 次の記事
feedback
Top