瀬戸内海で大量に使用されているカキ養殖用プラスチック製パイプ類の漂流漂着実態を明らかにすることを目的に,瀬戸内海全域を対象に海岸での回収調査および海面での目視調査を実施した。海岸における平均漂着密度は,採苗連に使用されるまめ管が最も高く 7.5 個/m
2,続いて広島県の垂下連で収穫時に発生する損傷パイプ 4.5 個/m
2,同垂下連で使用されるパイプ 2.9 個/m
2 であった。まめ管,パイプおよび損傷パイプの発見率(漂着密度 0.1 個/m
2 以上の調査海岸数の割合)は,広島県から西方の海域で高かったが,まめ管は東部海域にも広く漂着していた。
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