日本水産学会誌
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養殖ワカサギ腸内細菌の N-アシルホモセリンラクトン生産能
陳 家輝小川 真幸相良 和之糸井 史朗杉田 治男
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2012 年 78 巻 2 号 p. 259-261

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抄録

養殖ワカサギの腸内容物,飼育水,配合飼料の細菌叢を調べるとともに,オートインデューサーである N-アシルホモセリンラクトン(AHL)の生産能を測定した。その結果,腸内容物からは 8 属 17 種が検出され,Aeromonas 属や Lactococcus lactis subsp. lactis が優占した。AHL 生産菌はいずれも Aeromonas 属であり,腸管内容物に 1.7×105~2.0×107 CFU/g 存在することから,ワカサギにおける日和見感染に重要な役割を演じていることが示唆された。

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