ヒラメ人工種苗に出現した短躯個体について,60 日齢にサンプリングし,形態的な特徴の把握とマイクロサテライト DNA を用いた遺伝的な検討を行った。短躯個体は 1.7% の頻度で出現し,短躯個体の特徴を軟 X 線写真から調べたところ,椎体の重度の癒合が確認された。脊椎骨の癒合箇所から短躯は大きく 3 種類に分けられた。DNA 親子鑑定を行ったところ,4 遺伝子座により 99.3% の個体の親子関係が判別できた。また,短躯個体にはメス親魚とオス親魚 1 個体ずつが有意に関与しており,一部の短躯個体で遺伝要因の関与が示唆された。