日本水産学会誌
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屋外池における野生メダカ Oryzias latipes の繁殖行動
小林 牧人頼経 知尚鈴木 翔平清水 彩美小井土 美香川口 優太郎早川 洋一江口 さやか横田 弘文山本 義和
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2012 年 78 巻 5 号 p. 922-933

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抄録
本邦の絶滅危惧種にも指定されているメダカを保全するためには,その生息環境だけでなく繁殖生態についても知見を得ることが重要である。本研究では屋外池で自然繁殖している野生メダカを対象に繁殖生態を調べた。メダカでは,雌が産卵後に卵をしばらく腹部に保持し,それらを基質に産み付ける。今回の観察で,野生下において「産み付け行動」の初の観察・記載に成功し,数種の基質を特定した。基質の特定および存在場所は,今後のメダカの保全において,繁殖場所の確保という点で重要な知見になると考えられた。
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© 2012 公益社団法人 日本水産学会
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