日本水産学会誌
Online ISSN : 1349-998X
Print ISSN : 0021-5392
ISSN-L : 0021-5392
短報
組織学的手法による日本周辺海域におけるカツオ産卵個体の観察
芦田 拡士増田 傑御所 豊穂千歳 倫之立原 一憲田邉 智唯鈴木 伸洋
著者情報
ジャーナル フリー

2013 年 79 巻 2 号 p. 226-228

詳細
抄録

日本周辺海域においてカツオの産卵個体群が存在することを,組織学的手法により明らかにした。産卵個体は与那国島では 4~6 月,串本沖では 6~8 月に出現した。2 月にのみ標本が得られた沖ノ鳥島周辺海域では 38.5% が産卵個体であった。これらの事から,カツオは日本周辺海域においても産卵を行い,夏季には本州太平洋沿岸域の串本沖まで産卵場を拡大することが示唆された。

著者関連情報
© 2013 公益社団法人 日本水産学会
前の記事 次の記事
feedback
Top