イセエビ Panulirus japonicus 受精卵および幼生の DHA 含量に及ぼす水温の影響を調べた。受精卵に含まれた DHA はふ化に至る過程で水温 22°C 区ではその 43% が,水温 15°C 区では 81% が消費された。ふ化に要した日数は 22°C 区では 36~40 日,15°C 区では 50~54 日と差が生じ,卵 1 粒当たりの DHA の日間消費量は 22°C 区では 2.10 ng,15°C 区では 3.25 ng であった。親エビの飼育水温は卵の DHA 消費に影響し,低水温では消費量が増加するためふ化幼生の DHA 含量は低下した。