2014 年 80 巻 1 号 p. 34-44
本報はマコンブ養殖漁業経営体の漁労作業の特徴が出荷戦略によって異なることを明らかにするため,北海道福島地区の 72 経営体を対象に出荷製品と漁労作業の対応関係を検討した。2004~2009 年の製品売上高のデータをもとに,主要出荷製品 3 種の生産額を用いて経営体を分類し,さらに経営体を 9 件選出し工程分析を行った。結果,経営体は 3 類型に分類され,各類型で,全漁労作業中で最も作業時間と人員が配分される作業が,出荷製品の特徴を反映し異なっていることが明らかになり,出荷製品と漁労作業が対応することが示された。