日本水産学会誌
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18S rRNA 遺伝子による広島湾潮間帯における海産自由生活性線虫類の遺伝的解析
辻野 睦三好 達夫内田 基晴
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キーワード: 18S rRNA, 遺伝的解析, 線虫類
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2014 年 80 巻 1 号 p. 16-20

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抄録

海産自由生活性線虫類を迅速に同定するために,広島県地御前干潟の線虫類について分子生物学的手法を検討した。96 検体の内 89 検体の 18S rRNA 遺伝子の部分配列が増幅され,97%以上の相同性で 22 の系統型(phylotype)に分けた。内 2 つの系統型はデータベースに登録されている種であると推定され,残り 20 の系統型については系統解析から目や科を推定するに留まった。分子生物学的手法は種数や多様性を求めるには有効であるが,種レベルでの組成変化を検討するためには塩基配列データの蓄積が必要である。

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© 2014 公益社団法人 日本水産学会
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