瀬戸内海西部ではハモの漁獲量が増加傾向にあるが,市場に出荷される際,活魚や後頭部を切断した活締めで扱われ,全長の計測が困難であるため,資源解析の基礎的情報となるサイズ測定がほとんど実施されてこなかった。そこで,市場の取扱実態を考慮したハモの測定方法を検討した。活魚の場合は,背鰭前長(吻端から背鰭起部までの長さ),活締めの場合は下顎長(下顎の先端からその最後端までの長さ)を計測することで,全長や体重を精度よく推定できることを明らかにした。また,市場での取扱実態を考慮した測定方法についても考察した。