国立研究開発法人水産総合研究センター 瀬戸内海区水産研究所 広島大学大学院生物圏科学研究科
広島大学大学院生物圏科学研究科
2015 年 81 巻 3 号 p. 429-437
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1991-2007 年と 1991-1996 年の冬季に,それぞれ東シナ海と黄海で着底トロール調査を行い,底生魚類の群集構造と分布密度の年変動を調べた。東シナ海の黒潮系群集は 163 種,黄海の黄海冷水系群集は 56 種が認められた。両群集ともに浅海性魚類の分布密度が経年的に減少し,特に黒潮系群集では 1996 年から 2007 年に著しく減少した。平均種数と均等性指数も経年的に減少した。これらの群集構造の変化は,沿岸域から沖合域に高い漁獲圧が加えられたことが主な原因であると考えられた。