2017 年 83 巻 4 号 p. 566-573
環境収容力が一定期間ごとに入れ代るモデルを導入した余剰生産モデルを用い,平均漁獲量や最小漁獲量などを最大化する漁獲係数を求め,最大持続生産量を与える漁獲係数(FMSY)とともに,平均漁獲量や漁獲量の変動等を比較した。FMSYはあるパラメータを持つ一般化平均を最大化すること,平均漁獲量を最大化する漁獲係数は一般にはFMSYと一致しないことなどがわかった。このモデルをマイワシとマサバの太平洋系群の推定値に応用した。結果の解釈やモデルの拡張等について議論した。