日本水産学会誌
Online ISSN : 1349-998X
Print ISSN : 0021-5392
ISSN-L : 0021-5392
報文
周期的変動環境下における漁獲係数一定の管理方式の数学的性質
田中 栄次
著者情報
ジャーナル フリー
電子付録

2017 年 83 巻 4 号 p. 566-573

詳細
抄録

 環境収容力が一定期間ごとに入れ代るモデルを導入した余剰生産モデルを用い,平均漁獲量や最小漁獲量などを最大化する漁獲係数を求め,最大持続生産量を与える漁獲係数(FMSY)とともに,平均漁獲量や漁獲量の変動等を比較した。FMSYはあるパラメータを持つ一般化平均を最大化すること,平均漁獲量を最大化する漁獲係数は一般にはFMSYと一致しないことなどがわかった。このモデルをマイワシとマサバの太平洋系群の推定値に応用した。結果の解釈やモデルの拡張等について議論した。

著者関連情報
© 2017 公益社団法人 日本水産学会
前の記事 次の記事
feedback
Top