日本水産学会誌
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漁業活動に伴うデータの品質と収集に関する課題:いわて大漁ナビを例に
馬場 真哉 石村 学志阿部 景太金澤 海斗後藤 友明
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2023 年 89 巻 3 号 p. 276-278

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抄録

 様々な産地水産卸売市場から取得した取引データを統合するのは困難が伴う。本報ではいわて大漁ナビを例にとり,市場での販売形態を意味する規格を中心に探索的データ分析を実施し,その品質を検証した。規格を統一しても販売単価の分布が乖離すること,規格によっては水揚量0の状態で正の水揚金額を持つデータが多くあることが観察された。完全に統制されたデータを取得できない可能性があるという前提に立ったうえで,システム内で異常値を検出・修正する仕組みを持つこと,データの管理責任を持つ役職を作り対応すること等が望ましい。

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© 2023 公益社団法人 日本水産学会
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