論文ID: 21-00046
1978年から2019年に日本海沖合で調査船によるイカ釣操業を行い,漁獲したスルメイカの外套長を測定し,体サイズの長期変化を調べた。2000年代から2010年代にかけて体サイズは小さくなる傾向にあった。外套長の季節変化を調べたところ,1990年代以降,成体になる時期が遅れ,2000年代以降,成長速度も低下し,成体になる時期の遅れと成長速度の低下が相まって,2000年代以降,魚体の小型化が急速に進んだと判断した。この魚体の小型化には1980年代末以降の長期的な水温上昇が関係していると考えられた。