2003 年 69 巻 4 号 p. 646-648
ヒトデAsterias amurensisの幽門盲のうのカルボキシペプチダーゼBの簡易精製法を検討した。ヒトデ幽門盲のうのアセトン粉末より調製した粗酵素液を10mM Tris-HCL緩衝液(pH8.0)に透析した後,同緩衝液で平衡化したDEAE-セルロースカラムに負荷した。カルボキシペプチダーゼB活性画分は,30mM NaClを含む10mM Tris-HCL緩衝液(pH8.0)により段階的に溶出された。次いで,得られた活性画分をセファデックスG-50によるゲルろ過に供した。この2段階のカラムクロマトグラフィーにより,ヒトデカルボキシペプチダーゼBは電気泳動的にほぼ単一に精製され,その活性回収率は約40%を示した。