抄録
乳頭部癌による閉塞性黄疸に対して超音波内視鏡ガイド下経十二指腸的胆道ドレナージを施行した症例を経験したので報告する.症例は83歳,男性.熱発を主訴に前医を受診し,十二指腸内視鏡下生検にて乳頭部癌と診断され,紹介入院となった.諸検査にて切除可能乳頭部癌と診断したが,患者は高齢のため保存的治療を希望し内視鏡的胆道ドレナージを実施した.以降,外来通院中であったが,ステントの自然脱落や閉塞のため22ヶ月後に超音波内視鏡ガイド下経十二指腸的胆道ドレナージを実施した.経過良好にて6日後に退院,10ヵ月後の現在も特に合併症を認めず外来通院中である.本手技は現時点では従来のドレナージ法が困難な時に行われるべき方法と考えられる.しかし今後は,減黄術の有効な選択肢の一つになる可能性もあると考え報告した.