膵臓
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特集 IPMN国際診療ガイドライン2012の解説と残された課題
診断の立場から
山雄 健次水野 伸匡原 和生肱岡 範今岡 大清水 泰博
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キーワード: IPMN, MCN, ガイドライン, EUS, EUS-FNA
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2013 年 28 巻 2 号 p. 131-135

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抄録
IPMN/MCN国際診療ガイドライン2012年版が改訂された.今回の改訂版における診断面での新たな記述は,主として分枝型IPMNの精査や経過観察を中心とする膵嚢胞性腫瘍の検査計画,MCNその他の膵嚢胞と分枝型IPMNの鑑別診断方法,嚢胞性膵疾患の鑑別に関してEUS-FNAにより得られた嚢胞液の分析と細胞診の役割,分枝型IPMNの悪性度診断における膵液細胞診と膵液分析の役割,分枝型IPMNと漿液性嚢胞腫瘍の臨床的特徴や画像診断による鑑別等が主なものである.診断方法に関して前回と異なる点は,MRIとEUSの重要性・有用性がより強調されたこと,EUS-FNAによる細胞診や嚢胞液分析の記載が増えたものの,その実施に当たっては限られた病変に対して限られた施設で行うべきこと,膵嚢胞の主な成因である分枝型IPMN,MCNに加え,漿液性嚢胞腫瘍,仮性嚢胞などの特徴が一覧表として示されたことなどである.
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© 2013 日本膵臓学会
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