日本海水学会誌
Online ISSN : 2185-9213
Print ISSN : 0369-4550
ISSN-L : 0369-4550
逆浸透用支持管付き管状膜の試作
松田 正治原谷 賢治中根 堯
著者情報
ジャーナル フリー

1978 年 32 巻 4 号 p. 190-196

詳細
抄録
な管状型逆浸透モジュールを開発することを目的とし, これに用いる支持管付き管状浸透膜の開発を試みた.
試作した膜モジュールは, 透水加工を施した硬質塩化ビニル管と膜の裏打ち材および酢酸セルロース膜からなり, 三者を一体化することによって膜のシール機構が簡略化され, またその取扱い操作がきわめて容易となった. 膜の裏打ち用素材の選定にさいしては, 直接キャスト法による製膜方法を透過水による圧力損失の両面から詳細な検討を行ない, ポリエステル濾布301が最も効果的であることを明らかにした. また支持管の透水加工法や製膜方法および管状膜端末部の補強法などについても検討した.
長さ50cmの膜モジュールを試作して性能試験を行ない, 0.1N塩化ナトリウム水溶液を用いて操作圧力40kg/cm2における透過水量は約0.5m3/m2・day, 塩排除率95%という結果を得た.
著者関連情報
© 日本海水学会
前の記事 次の記事
feedback
Top