抄録
3種の養殖魚 (ブリ, マダイ, ヒラメ) および天然のマコガレイの血漿より最高4,870ng/gという高濃度のトリブチルスズ (TBT) が検出され, 筋肉の2.5~52.5倍も高かった. ヒラメの血清をゲル濾過にかけた結果, TBTは分子量約5万のタンパク質と結合していることが明らかとなった. ヒメダカにTBTとPCB含有飼料を1μg/gb.w./dayの割合で単独もしくは複合投与し, その産卵・発生を調べた結果, TBTとPCBの複合投与は親魚の内分泌をかく乱し, 生殖を相加的に阻害することが明らかとなった. またTBT単独投与は親魚の生殖には殆ど影響を与えなかったが, 次世代へ移行してふ化仔魚の遊泳成功率を低下させることが明らかとなった.