大気環境学会誌
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資料
第62回大気環境学会年会 特別集会1「オゾン生成機構解明におけるエアロゾルの役割と数値モデルに基づくオゾン削減効率の推定」
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2022 年 57 巻 1 号 p. A2-A20

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抄録

日本では人為起源揮発性炭化水素濃度が減少傾向にあるにもかかわらず、大気中オゾン(オキシダント)濃度が増加傾向にあるとの指摘がある。光化学オキシダント(Ox)は人体を含む生物に対する毒性を有することから大気濃度の低減が強く望まれてきた。その削減戦略では、基準年のVOC排出量の3割削減を実現すれば、Ox注意報発令レベル未超過が約90%まで上昇することが期待されたが、現状では4割の削減が進んだにもかかわらず、環境基準の達成率は低い水準を推移している。この予測と現状の不一致の原因として、予測モデルの持つ化学反応メカニズム・輸送過程・前駆物質排出量見積もりの不確実性が指摘されている。それらを解消するための室内実験、野外実験、モデル計算とその改良の研究計画と期待される研究成果が話された。参加者数は世話人の把握では、約120名であったが、大気環境学会事務局の把握では、約150名であった。

© 2022 公益社団法人大気環境学会
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