抄録
要旨:胆管結石に対する内科的治療法は,内視鏡的に十二指腸乳頭を介して結石除去を行う.それ故,十二指腸乳頭開口部およびOddi括約筋に対しての処置を伴い,同部位の器質的変化を回避できない.内視鏡的結石除去を行う上で,周術期に発生する早期合併症と乳頭処置後の新たな生理的条件下において発生する後期合併症がある.前者には,ERCPにおける合併症でもあるが,主として出血,穿孔,急性膵炎が挙げられる.後者には,胆管炎,胆嚢炎,肝膿瘍などの感染症と胆管結石の再発が問題となる.この稿においては,内視鏡的な結石除去を行う場合の早期および後期合併症について概説する.