抄録
要旨:膵・胆管合流異常(以下,合流異常)は,日本膵・胆管合流異常研究会の診断基準で,「解剖学的に膵管と胆管が十二指腸壁外で合流する先天性の奇形をいう.」と定義されている.合流異常には,肝外胆管形態より1)胆管拡張型,2)胆管非拡張型の2つの型がある.胆管拡張型の標準術式は拡張胆管切除,肝管腸吻合術(分流手術)である.術後の合併症として肝内胆管結石形成,遺残膵内胆管結石形成などが問題となっている.胆管非拡張型の場合は,胆嚢を摘出することは合意が得られている.しかし,肝外胆管切除について統一した見解が得られていない.共通管もしくは副膵管の拡張を認める例や複雑な合流形態の例では,膵石(蛋白栓)や膵炎を合併しやすいことから,これらに対する治療について報告されている.
本稿では,先天性胆道拡張症・合流異常に対する治療について概説した.