抄録
症例は63歳,女性で2006年6月黄疸を認め当院受診となった.腹部CTで胆嚢頚部に径2.5 cm大の腫瘍を認め,十二指腸と右肝動脈への浸潤が疑われた.胆道造影で左右肝管分岐部の狭小化を認めた.胆嚢癌,胆管・右肝動脈・十二指腸浸潤と診断し,2006年7月肝右葉・尾状葉切除,肝外胆管切除を施行した.2009年3月経過観察中の腹部CTで骨盤内に17×10×19 cm大の嚢胞性腫瘤と腹水の貯留を認めた.卵巣癌・腹膜転移の疑いで2009年4月拡大子宮全摘,両側付属器切除,大網切除術を施行した.病理検査にて胆嚢癌の卵巣転移と診断した.術後Gemcitabineを投与し2013年7月の時点で無再発生存が得られている.消化管腫瘍の卵巣転移のうち胆嚢癌由来は比較的まれである.