抄録
中下部胆管癌は,2013年11月に出版された最新版である第6版胆道癌取扱い規約では,遠位胆管癌と名称が変更された.中下部胆管癌に対する基本術式は膵頭十二指腸切除(PD)である.東北大学肝胆膵外科において2000年から2012年10月に根治手術を目的として切除が行われた中下部胆管癌は125例であり,107例(86%)に膵頭十二指腸切除術が,18例(14%)に胆管切除術が行われていた.これら中下部胆管癌の5年生存率は40%,生存期間中央値は51.9カ月であった.予後規定因子を比例ハザードモデルで解析すると,病理学的リンパ節転移陽性(pN),病理学的十二指腸浸潤陽性(pDu),剥離面陽性(pEM)が独立した予後不良因子であった.予後不良が予測される中下部胆管癌に対しては,抗癌剤治療や放射線治療を組み合わせた新たな治療戦略が必要と考えられ,これからの発展が期待される.