胆道
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症例報告
腹腔鏡下胆嚢摘出術中に診断したFarrarの診断基準を満たす原発性胆嚢管癌の1例
赤堀 浩也塩見 尚礼仲 成幸石田 光明稲富 理馬場 重樹谷 眞至
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2015 年 29 巻 4 号 p. 832-837

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抄録

症例は85歳男性.発熱と腹痛を主訴に受診した.腹部エコー・CTで急性胆嚢炎と総胆管結石を認めた.PTGBDとEndoscopic sphincterotomyにて総胆管結石排石したが,ERCで胆嚢管は造影されなかった.急性胆嚢炎に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術中に胆嚢管内腫瘍を認め,迅速病理で腺癌の診断を得た.鏡視下に胆嚢管リンパ節郭清を伴う胆管切除,開腹下に総肝管空腸吻合術再建を追加で施行した.最終診断は,胆嚢や胆管浸潤,リンパ節転移を認めず,高分化型腺癌(pT2(ss),pN0, fStage II)であった.急性胆嚢炎を契機に手術中に発見され,一期的に肝外胆管切除とリンパ節郭清を施行した,比較的稀で術前診断が困難な原発性胆嚢管癌の1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.

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© 2015 日本胆道学会
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