2017 年 31 巻 1 号 p. 69-77
黄色肉芽腫性胆嚢炎(XGC)は胆嚢壁に肉芽腫を形成する胆嚢炎の一亜型で,高度な炎症により腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)に難渋する例が多い.XGCの臨床的特徴を明らかにする目的で,過去5年間に当院においてLCを施行されたXGC13例について後方視的に検討を行った.XGC全例に急性胆嚢炎または急性胆管炎を発症した既往があったが,炎症の急性期に緊急LCを施行された症例は認めなかった.また,緊急LCを施行された急性壊疽性胆嚢炎46例と比較検討した結果,XGCの方が手術に難渋した傾向を認めた.臨床経過の検討から,XGCは胆嚢に生じた急性炎症が慢性炎症に移行する過程で発症する可能性が示唆された.急性胆嚢炎に対して積極的に早期LCを施行することでXGCへの移行を予防し,LCに難渋する症例を軽減できる可能性がある.