2019 年 33 巻 2 号 p. 264-271
症例1は84歳女性で,胆管炎を伴う胆石性膵炎に対してERCPを施行し,8Fr・10cmのストレート型胆管プラスチックステントを留置した.自覚症状はなかったが,2カ月後のCT検査でステントによる十二指腸穿孔を認めた.内視鏡的なステント抜去と穿孔部のクリップで閉鎖を行い,経過良好で退院した.症例2は93歳女性で,総胆管結石に対してERCPを施行したが,結石除去が困難であり,8.5Fr・9cmのストレート型胆管プラスチックステントを留置した.自覚症状はなかったが,5カ月後に結石除去目的で内視鏡を挿入すると,ステントが対側の十二指腸粘膜に刺入していた.CT検査を行うとステントによる十二指腸穿孔が確認された.内視鏡的にステントを抜去し,穿孔部はクリップで閉鎖し,経過良好で退院した.2例とも胆管ステントによる十二指腸穿孔があったが無症状であり,クリップによる内視鏡的穿孔部閉鎖が有効であった.