2020 年 34 巻 1 号 p. 14-20
膵・胆管合流異常は膵管と胆管が十二指腸壁外で合流する形成異常と定義される.先天性胆道拡張症は総胆管を含む胆管が限局性に拡張して合流異常を伴う形成異常と2015年に定義された.小児期に腹痛などの症状,成人期に胆道癌をもたらす.膵液中のlithostathineが胆管へ逆流してできた蛋白栓が嵌頓して症状が生じる.癌は膵液胆汁の混合で生じた障害物質による慢性刺激で,分子レベルの変化が積み重なって生じる.治療は症状と癌の防止が目的で,逆流を防止し,癌の標的臓器を切除する.拡張症では胆管切除して胆汁と膵液を分流する必要がある.膵内胆管を合流部まで摘出しないと蛋白栓形成ないし遺残胆管癌が生じる.肝門部には先天的胆管狭窄が多く存在し,対処しないと肝内結石の発生から胆管炎を繰り返し,胆管癌の発生につながる.胆管切除しても胆管癌の発生が一般人より多いことが判明したが,多くは手術時の不適切な対応に起因する.