胆道
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症例報告
膵炎を契機に診断された16歳の非拡張型膵・胆管合流異常に対して胆嚢・胆管切除を施行した1例
森 政悠上村 健一郎近藤 成中川 直哉岡田 健司郎瀬尾 信吾村上 義昭
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2020 年 34 巻 5 号 p. 878-882

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抄録

症例は16歳,男性.前医で急性膵炎に対して保存的加療後,若年発症の膵炎精査目的に当院紹介受診となった.腹部US検査とEUS検査にて胆嚢壁肥厚を,ERCP検査にて膵・胆管合流異常を認めた.胆管径は4.7mmであり,非拡張型と診断した.胆汁AMY値は302,300U/Lと高値であった.膵炎の原因として,胆石性,腫瘍性,自己免疫性等は否定的であり,膵・胆管合流異常であると考えられたため,胆嚢・胆管切除術を施行した.病理組織学的検査では,慢性胆嚢炎・胆管炎の診断で悪性所見は認めなかった.術後合併症なく,術後10日目に退院し,外来にて経過観察中であるが,膵炎の再発は認めていない.膵炎の再発や発癌リスクを考慮すると,青年期の非拡張型膵・胆管合流異常に対する治療方針として,胆嚢・胆管切除術は有効である可能性が示唆された.

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© 2020 日本胆道学会
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