2021 年 35 巻 1 号 p. 12-17
臨床研究は研究対象者の善意による検体やデータの提供により成り立ち,研究者はその検体やデータを無駄にしない責任があり,研究実施には倫理性,社会的意義,科学的妥当性が求められる.個人情報保護法においてカルテ情報は要配慮個人情報とされ,その取扱いは特段の注意が必要であり,全て本人同意に基づいてのみ取得・利用が許されるが,学術研究においては倫理指針を遵守することで同意関連は個人情報保護法の適用除外となっている.研究者は,教育・研修の受講が義務付けられ,研究に先立って「研究計画書」の作成と倫理審査委員会の審査を受けなければならない.同意取得においては,研究対象者に対して十分な説明と自由意思による同意を取得することが原則であるが,診療や別研究で得られた既存の試料や情報を用いる研究で同意取得が困難な場合はオプトアウトでも実施は可能である.