2022 年 36 巻 4 号 p. 544-552
症例は70歳,男性.総肝動脈と門脈本幹に浸潤のある局所進行切除不能胆嚢癌に対し,GC療法7コース施行後にconversion surgeryとしてS4a切除を伴う拡大右肝切除・尾状葉切除,肝外胆管切除再建を施行した.その後,2度の肺転移再発がみられ,1度目は胸腔鏡下肺部分切除,2度目は化学療法(GC療法4コース,gemcitabin単剤療法3コース)後に胸腔鏡下肺部分切除を行い,初回治療開始後6年現在,無再発生存中である.局所進行切除不能胆嚢癌の中には,化学療法により切除可能になるものが少なからず存在する.また胆嚢癌肺転移症例に対しては,無病期間が2~3年以上であること,原発巣がpN0であることなどの一定の条件を満たし,かつThomfordらの基準を順守して肺切除を行えば,長期生存を得られる可能性がある.