胆道
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症例報告
右側肝円索を伴った胆嚢癌の1例
山﨑 信人岡田 嶺塩川 洋之神宮 和彦植松 武史田中 亨
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2023 年 37 巻 1 号 p. 100-107

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抄録

症例は82歳男性.便線狭小化のスクリーニング目的で行った腹部CT検査で胆嚢体部に隆起性病変を指摘され当科紹介となる.造影CT検査で胆嚢の隆起性病変は径25mmあり広基性で不均一に造影された.また,肝円索が中肝静脈の右側に位置し,門脈臍部近傍から前区域背側枝が分岐していたことから右側肝円索を認め,肝内胆管にも解剖学的変異を認めた.精査の結果,胆嚢癌T2(SS)N0M0 cStageIIの診断で,開腹全層胆嚢摘出術を施行した.術中所見では胆嚢床が左傍正中領域に存在し,Calot三角が胆嚢体部に覆われていたため,胆嚢底部から全層切除を行った.病理組織診断は中分化型管状腺癌,T2(SS)N0M0 pStageIIであった.術後4年6カ月経過したが無再発生存中である.右側肝円索は0.2-1.2%を占める稀な解剖学的変異であり,右側肝円索を伴った胆嚢癌の切除報告は少ない.若干の文献考察も加え報告する.

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© 2023 日本胆道学会
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