2023 年 37 巻 4 号 p. 811-819
症例は60歳台の男性で,黄疸を主訴に当院紹介受診した.腹部造影CTで肝門部の腫瘍性病変を認め,ERCPで肝門部領域胆管に高度狭窄があり,擦過・胆汁細胞診はClass Vであった.肝門部領域胆管癌cT4aN0M0 cStage IVAの診断で,gemcitabin,cisplatin,S-1(GCS)併用療法を開始した.4コース終了後の腹部造影CTでは肝門部腫瘍は縮小したが,14コース後の透視下胆管生検でadenocarcinomaが検出された.17コース後にGrade4の好中球・血小板減少が出現したため,S-1単独療法へ変更した.GCS療法導入後28カ月での,胆道鏡直視下胆管生検では陰性であったことから,総合的にCRを維持していると考え化学療法を中止し,その後4年9カ月経過した現在もCRを維持している.