2023 年 37 巻 5 号 p. 864-872
画像診断技術の進歩により胆道癌の局在診断および進展度評価は飛躍的に向上してきたが,確定診断および正確な進展度評価には組織採取に基づく病理学的評価が必須である.また近年,がんゲノム医療の時代を迎え,患者自身の遺伝情報に基づく個別化医療を提供するには,遺伝子パネル検査に耐えうる患者個々人の良質な組織採取が求められる.しかしながら,既存の手法を用いた胆道からの組織採取法には様々な課題が存在する.本稿では,胆道癌術前診断における留意点と,胆道癌病理学的評価のための組織採取,特に確定診断目的の経乳頭的胆管狭窄生検と進展度評価目的のマッピング生検の現状について概説する.また胆道癌診断における課題を克服する目的で開発した新デバイスの特徴とこれまでの成績,そして今後の展望にも触れる.