2025 年 39 巻 4 号 p. 652-660
69歳男性.黄疸を主訴に紹介となり,精査にて右肝動脈浸潤と肝門部リンパ節転移を伴ったBismuth IIIaの肝門部領域胆管癌と診断した.B3にENBDを留置したが減黄に2カ月を要し,CT再検では門脈浸潤を疑う腫瘍伸展とリンパ節転移の増悪を認め,またICG Kremは0.036であった.以上より切除不能と判断し,Inside stentによる両葉ドレナージに変更し,GCD療法を開始した.5コース施行後,腫瘍は著明に縮小し肝予備能も改善した為,診断から7カ月後にConversion Surgeryを施行した.病理組織像は低分化型腺癌が肝門部にわずかに残存し,肝門部リンパ節の転移は消失していた.pT2aN1M0 Stage IIICの診断でありR0切除となった.またCD8陽性リンパ球の浸潤を多く認め,癌巣はPD-L1を発現しておりDurvalumabによる免疫を介在した抗腫瘍効果が示唆された.