胆道
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症例報告
超音波内視鏡所見で病理組織像を推察できた胆道断端神経腫の1例
石川 学山部 茜子北田 修一時岡 峻三水谷 知央山口 佳子入澤 篤志
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2025 年 39 巻 4 号 p. 668-675

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抄録

胆嚢摘出術既往のある70代男性.腹部の違和感を自覚し,前医で腹部超音波検査を受けたところ,肝内胆管の拡張と上部胆管に腫瘤性病変を指摘され,当科を受診した.血液検査では異常所見を認めず,CT/MRCPでは胆嚢管分岐部に腫瘤を認めた.EUSでは同部位と思われる場所に13mm大の内部に点状・分葉高エコー様所見を含む低エコー腫瘤を認めた.断端神経腫が疑われたが,ERCP下に施行した同部位からの生検では,通常神経線維か断端神経腫か鑑別困難であった.本病変が胆管狭窄の原因となっていることもあり外科的切除を行った.病理組織では,胆管壁周囲に膠原線維の増生に囲まれる神経線維の束状増殖を認め,断端神経腫と診断した.病理標本とEUS所見を比較すると,内部の線維化をEUSで捉えていたことが示された.通常の胆道悪性腫瘍ではこれらの所見には乏しい事から,EUS所見は断端神経腫診断の一助になり得ると考えられた.

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© 2025 日本胆道学会
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