胆道
Online ISSN : 1883-6879
Print ISSN : 0914-0077
ISSN-L : 0914-0077
症例報告
若年者に発症した胆管原発腺扁平上皮癌の1切除例
安部 智之清水 晃典池田 守登竹井 大祐大下 彰彦米原 修治田妻 進花田 敬士
著者情報
ジャーナル 認証あり

2025 年 39 巻 5 号 p. 786-791

詳細
抄録

症例は36歳,男性.既往歴として高血圧と糖尿病を有していた.黄疸を主訴に精査加療目的に当院紹介となった.腹部造影CT検査では遠位胆管に淡く造影される胆管壁肥厚像を認め,遅延相まで造影効果が遷延していた.同部位から上流の胆管は著明に拡張していた.腹部MRIでは,T1WIにおいて遠位胆管に低信号を示し,T2WIで淡い高信号を呈する結節像を認めた.ERCPで遠位胆管に片側性の圧排が加わった狭窄像を認めた.IDUSで遠位胆管狭窄部の片側に低エコーを呈する腫瘤像を認めた.胆管狭窄部には胆管壁と連続性を認め,胆管壁外への浸潤を認める腫瘤性病変を認めた.胆管狭窄部の擦過細胞診で腺癌の診断が得られた.遠位胆管癌の術前診断で亜全胃温存膵頭十二指腸切除術を行った.病理学的所見では胆管原発腺扁平上皮癌であった.術前のERCPやMRCPで膨脹性発育を呈するという腺扁平上皮癌に特徴的な画像所見を示し,比較的若年者に発生した胆管原発腺扁平上皮癌の1切除例を経験したので報告する.

著者関連情報
© 2025 日本胆道学会
前の記事 次の記事
feedback
Top