胆道
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症例報告
Tertiary lymphoid structuresの存在によりIDUS診断が困難となったIPNBの1例
植月 康太石川 卓哉山雄 健太郎水谷 泰之飯田 忠高田 善久青井 広典南 喜之川嶋 啓揮
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キーワード: IPNB, TLS, IDUS
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2026 年 40 巻 1 号 p. 108-117

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抄録

症例は70歳代女性.肝S3の嚢胞性病変,左肝内胆管拡張の精査目的で紹介となった.造影CT検査,MRI検査にて,B3と交通を有する嚢胞性病変を認めた.辺縁部に造影効果を有する結節を認め,intraductal papillary neoplasm of bile duct(IPNB)を疑った. IDUSでは,B4合流部から左肝管に内側低エコー層の非対称性の壁肥厚所見を認め,水平進展を疑った.根治術として肝左葉切除術を施行した.病理診断はIPNBで矛盾しなかったが,水平進展はB3に留まり,B4合流部から左肝管に認めた胆管壁肥厚は,三次リンパ組織(Tertiary lymphoid structures:TLS)であった.TLSは,非リンパ組織に発生する異所性リンパ器官である.本症例では,TLSの存在がIDUSによる範囲診断に影響を及ぼしたため,注意喚起として,症例報告する.

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