2026 年 40 巻 1 号 p. 100-107
症例は76歳女性,近医通院中に撮像された胸部単純CTにて胆嚢腫瘍を指摘された.腹部造影CTでは胆嚢頚部に濃染する壁肥厚を認め,その近傍の腫大したリンパ節は不均一に内部濃染され,胆嚢癌のリンパ節転移を疑われた.胆汁細胞診及び超音波内視鏡下穿刺吸引法(Endoscopic Ultrasound-Fine Needle Aspiration:EUS-FNA)によるリンパ節生検にてadenocarcinomaを認め,胆嚢癌(cT3aN1M0 cStageIIIB)の診断で手術施行した.病理診断はMixed neuroendocrine non-neuroendocrine neoplasm(MiNEN)(pT3aN2M0 pStageIVB)であった.術後補助化学療法としてテガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤(S-1)を内服したが術後1年で再発を認めたため胆道癌に準じた化学療法を行ったが病勢進行のため術後36カ月(再発24カ月)で原病死となった.今回,胆嚢原発MiNENの稀な1例を経験したため報告する.