体外衝撃波胆石破砕療法は,1)胆石の破砕と2)破砕片消失の2段階より成る.本研究においては,胆汁酸による胆石溶解療法を併用せずに,胆嚢胆石症患者144人(X線透過性99人,非透過性45人)の体外衝撃波破砕療法を行い,破砕片の消失効果と密接な関連をもつとされる,破砕片の大きさと胆石の石灰化,さらに,それらに胆嚢収縮能を新たに加えて,これらの因子と破砕片の消失効果との関連を検討した.なお,上記の破砕片の消失関与因子を多変量解析法で分析した.その結果,破砕片の大きさ,胆石の石灰化(腹部単純X線撮影),胆嚢収縮能が,破砕片消失効果と統計学的に有意に関連し,重要な消失関与因子であることを確認した.