抄録
In vitro及びin vivo両アッセイは、医薬品開発において欠かすことができない手法であるが、両アッセイの相関性は決して高いとは言えず、間を埋める試験方法としてex vivoをはじめ様々なアッセイ方法が開発されているが、実用的かつスループットの高いアッセイ系は多くない。特に、安全性の観点においては、動物実験でのヒトの予測は困難、十分な毒性のメカニズムが知られていない等、まだまだ問題点は多い。
従来のアッセイ法で近年見直されてきているのは、ヒト細胞を使ったフェノタイプ(表現型)スクリーニングである。In vitroでの培養方法の発展、フェノタイプスクリーニング創薬の進歩、フェノタイプスクリーニングによるメカニズム解明等から、新たな手法としてターゲット探索、作用機序解明、毒性解明への有効なツールとして用いられている。フェノタイプアッセイは、特定の分子のみを標的としたアッセイと比較して、複雑な結果になる可能性は高いが、細胞機能として最終結果が得られる。