谷本学校 毒性質問箱
Online ISSN : 2436-5114
新規評価技術
5.DiscoverX社BioMAP®ヒト初代培養細胞の疾患モデルを用いた作用機序、薬効または薬剤安全性の予測評価
飯田 誠
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2018 年 2018 巻 20 号 p. 48-51

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抄録
 In vitro及びin vivo両アッセイは、医薬品開発において欠かすことができない手法であるが、両アッセイの相関性は決して高いとは言えず、間を埋める試験方法としてex vivoをはじめ様々なアッセイ方法が開発されているが、実用的かつスループットの高いアッセイ系は多くない。特に、安全性の観点においては、動物実験でのヒトの予測は困難、十分な毒性のメカニズムが知られていない等、まだまだ問題点は多い。
 従来のアッセイ法で近年見直されてきているのは、ヒト細胞を使ったフェノタイプ(表現型)スクリーニングである。In vitroでの培養方法の発展、フェノタイプスクリーニング創薬の進歩、フェノタイプスクリーニングによるメカニズム解明等から、新たな手法としてターゲット探索、作用機序解明、毒性解明への有効なツールとして用いられている。フェノタイプアッセイは、特定の分子のみを標的としたアッセイと比較して、複雑な結果になる可能性は高いが、細胞機能として最終結果が得られる。
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© 2018 安全性評価研究会
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