ビールの多飲量特性は、たくさん飲んでもまだおいしく飲める性質のことで、ビールの評価を決める重要な要因の一つである。人間を使って、ビールの多飲量性について、排尿速度、胃内滞留時間、血液成分、味わいや飲用意欲に関する主観的評価などを検討した。また、明らかに不快な味や匂いを添加したものについても、これらの指標の変化を検討した。誰もが多いと思うような量では、多飲量性は、水排泄や電解質レベル維持などの生理的な問題が強く影響する。一方、飲酒量を少なく設定すると、生理的な要因に代わって、味や風味の影響が強くなるようである。