タウリンリサーチ
Online ISSN : 2434-0650
Print ISSN : 2189-6232
タウリンが胃粘膜正常細胞とそのがん様変異株の増殖に及ぼす影響
小林 雄晟黒川 宏美松井 裕史小峰 昇一大森 肇
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ジャーナル オープンアクセス

2020 年 6 巻 1 号 p. 32-34

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抄録

がん細胞は正常細胞と比較して活性酸素種(ROS)レベルの変化に脆弱である。そこで胃粘膜正常細胞とそのがん様変異株の細胞増殖に対して、タウリンの抗酸化作用がどのような影響を及ぼすのかを検討した。ラット胃粘膜上皮細胞RGM1 とそのがん様変異株RGK1 を用いて、培養後の各細胞のプレート内に0-500mM のタウリンを添加し、24 時間培養して細胞毒性試験を行った。続いて同様に培養したプレート内で対照群と任意の濃度に定めたタウリン添加群に分け、約18 時間培養後、細胞全体とミトコンドリア中のROS 濃度を測定した。200mM のタウリン濃度ではRGM1 の細胞生存率に変化はなく、RGK1では有意に低下していた。またその濃度下でのRGK1 の細胞全体とミトコンドリア中のROS 濃度は対照群と比較しタウリン群でそれぞれ有意に減少していた。この時、がん細胞内ではROS レベルの低下によるアポトーシスが発生した結果、がん細胞が減少していたものと推察される。

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© 2020 国際タウリン研究会
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