抄録
哺乳類のタウリン合成経路において、ヒポタウリンからタウリンの生成を触媒する酵素は、長年、同定されていなかった。本反応は、酸素を必要としないNAD 依存性のhypotaurine dehydrogenase によるとされていたが、本酵素の精製には至っていなかった。本年発表されたノックアウトマウスとin vitro実験での検証を示した論文にて、Flavin-containing Monooxygenase 1 (FMO1)が、NAD(P)H 依存的にヒポタウリンの酸素添加反応を行うタウリン合成酵素であると報告された。