抄録
タウリンは腸管上皮モデル Caco-2 細胞においてレドックス制御に関与する TXNIP の mRNA 発現を亢進し、その亢進は転写レベルで制御されていることを報告している。本研究では、タウリンによるTXNIP 転写活性亢進の作用機序について、プロモーター解析を中心に検討を進めた。その結果、TXNIPプロモーター領域の+200/+218 領域にタウリン応答配列が存在することが明らかとなった。さらにバイオインフォマティクス解析より転写因子 Ets-1 の関与が推定され、実際に Ets-1 がタウリンによって活性化され、TXNIP 転写活性を亢進することが示唆された。