2017 年 10 巻 p. 203-210
韓国の検定教科書の一つであるチョンジェ教科書のELEMENTARY SCHOOL ENGLISH 4および5のe教科書を使用しているソウル郊外の公立小学校に通う小学4・5年生を対象にe教科書およびそれに搭載されているゲームに関してARCS動機づけモデルの観点から学習者評価を行った。調査対象者はソウル郊外の公立小学校に通う小学4・5年生10名であり、本研究は今後より規模の大きい研究を行うための予備調査として行われた。その結果、8割以上の児童が英語のe教科書を「注意」、「関連性」、「自信」、および「満足感」の観点から高く評価をしていた。さらに、自由記述式の回答には「楽しい」という意見が最も多く書かれており、特に、「注意」という観点からe教科書を評価しているのが明らかになった。さらに、8割の児童が紙の教科書よりもe教科書のほうを好むことがわかった。一方、ゲームに関しても参加した8割以上の児童が「関連性」、「注意」、「自信」、および「満足感」の観点から高く評価をしており、さらに、1名以外の全員の児童がe教科書にゲームが入っていると勉強がよくできると思っていることが明らかになった。