東京未来大学研究紀要
Online ISSN : 2433-5487
Print ISSN : 1882-5273
原著
教育実習生の評価についての研究Ⅱ
―実習生と幼稚園教諭についての印象の比較を中心として―
木内 菜保子岩井 真澄
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2020 年 14 巻 p. 45-53

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抄録

 これまでに、筆者は、幼稚園教育実習を中心として、実習生が与える印象、特に見た目の姿及び行動は、その評価に影響を及ぼすものであるかを検討してきた。その結果、実習の場では「幼稚園教諭として」の振る舞いが最も重要視されており、髪色や服装など見た目の姿が評価に直接関与することはないことが明らかとなった。本研究では、現場の幼稚園教諭から見た「実習生の望ましい印象」と「幼稚園教諭の望ましい印象」を、それぞれアンケートをもとに分析・比較することで、実習生に求める「幼稚園教諭として」のあるべき姿を検討した。アンケートの結果、「実習生の望ましい印象」と「幼稚園教諭の望ましい印象」の重要視する順位は同様の傾向を示しており、養成段階である実習生から現職教員まで、同じ「幼稚園教諭としてのあるべき姿」を求めていることが分かった。しかしながら、これを詳細に比較すると、そこには重要視するものに対する比重の違いがあり、幼稚園教諭が専門家としての明瞭な見方・考え方を持って、実習生と幼稚園教諭を分けて捉えていることが明らかとなった。

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