東北地理
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微地形分析よりみた甲府盆地における扇状地の形成過程
中山 正民高木 勇夫
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1987 年 39 巻 2 号 p. 98-112

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抄録
甲府盆地には数多くの扇状地が発達している。扇状地は位置によって山麓型扇状地と盆地底型扇状地に分類できる。そのうち, 山麓型扇状地としては御手洗川と御勅使川, 盆地床型扇状地としては釜無川の3扇状地について, 扇状地上に発達する微地形の分析を中心に, 形成時期や形成過程について考察を行った。その結果, 次のようなことが明らかになった。
(1) 山麓型扇状地は主に土石流や泥流によって形成される。このため, この型の扇状地には土石流堆や泥流堤のような微地形が発達する。
(2) 盆地底型扇状地は主に流水によって形成される。このため, 盆地底型扇状地には, 中州や自然堤防或いは破堤堆積堤などの微高地が存在する。
(3) 山麓型扇状地を構成する堆積物の粒径や微地形は, 供給域の岩質を強く反映する。巨礫からなる扇状地にはなまこ状をした土石流堆, 細礫やシルトを主とする扇状地には堤防状の泥流堤が発達する。
(4) 盆地床扇状地では, 河川の流入する上位扇状地は乱流氾濫, 峡窄部の影響を受ける下位扇状地は溢流氾濫と氾濫型式が異なり, これにともない微地形の分布や特性も異なっている。
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