抄録
本研究は,成人看護学実習を履修する学生の実習前のSense of Coherence(首尾一貫感覚:SOC)と,実習1週目,2週目,3週目における精神健康度・身体症状・生活状況・社会的状況との関連性を明らかにすることを目的とした。成人看護学実習を履修する学生に質問紙調査を実施し,実習前のSOC(SOC-13日本語版)が中央値未満の学生をSOC低群,中央値以上の学生をSOC高群とし,SOC低群43名,SOC高群49名の計92名を分析対象とした。SOC低群とSOC高群で,実習1週目,2週目,3週目の精神健康度(日本版GHQ-12),身体症状,生活状況,社会的状況を比較した結果,実習1週目の身体症状はSOC低群で有意に高く,実習前のSOCが実習1週目の身体症状出現の予測因子になり得ることが示唆された。教員は,実習前から学生のストレス対処に着目し,学習面での関わりだけでなく,実習中のストレスに対処できるようサポートする必要があると考える。